レース中に出されるフラッグ(旗)の意味って分かりますか?
もちろん、ググって勉強してますから。
でも、フラッグの意味は分かっても、それがレースにどういう影響があるのかというのは、まだよく分からないですね。
ウェルカム!
管理人のMoto次郎です。
今日はモトコの皆さんに向けて、
レース中に出される、それぞれのフラッグ(旗)の意味のおさらいと、
フラッグがレースにどんな影響を与えるのか(どんな事が起こるのか)、
という事について、ご紹介します。
MotoGPで使われるフラッグは全部で10種類
MotoGPのレース中に使用されるフラッグは全部で10種類あります。
それでは、1つずつフラッグをご紹介します。
チェッカーフラッグ
チェッカーフラッグは『終了』を意味します。
決勝レースのゴールが象徴的ですが、予選やFPなどの時間終了を知らせるのもチェッカーフラッグです。
決勝レースの終了時には、
余裕でパフォーマンスしながらゴールしたり、
最後の最後まで競り合いながらゴールしたり、
ゴールシーンはいろいろなパターンがありますね。
そして、決勝レースが終わったら、ウイニングランのスタートです。
優勝ライダーのパフォーマンスを楽しみましょう。
特にヴァレンティーノ・ロッシ選手はパフォーマンスが楽しいのも大人気のポイントです。
チェッカーフラッグは、MotoGPに限らず、モータースポーツを象徴するフラッグですよね。
MotoGPのロゴにも使われていますし。
レッドフラッグ(赤旗;アカハタ)
レッドフラッグは『中断』を意味します。
レース中にレッドフラッグが出されたときは、
ライダー達は『なんだ?』という雰囲気で、全員がピットインします。
そして、レース再開に向けて準備しつつ、集中力を切らさないようピットで待機します。
ライダー達の個性が良く分かるピットでの待機シーンを楽しみましょう。
もちろん、レースの中断は、レースの勝敗に大きく影響します。
例えば、2020年シーズン第6戦スティリアGPでは、レース中断している間のタイヤ交換が大きくレースに影響しました。
中上貴明選手が、トップグループを走行していて初優勝かも!という状況だったにも関わらず、レッドフラッグでレース中断し、再開した後、順位を大きく下げてしまいました。
新品タイヤが残っていたかどうかが大きく勝敗に影響してしまいました。残念!
イエローフラッグ(黄旗;キバタ)
イエローフラッグは『注意』を意味します。
主に、走行中のライダーが転倒した時に出されます。
一番見る機会が多いフラッグかもしれませんね。
ライダー達は、注意しながらも、レースを続行します。
イエローフラッグが振られている区間は、追い越し禁止でペナルティにもなります。
どのぐらい速度を落とすか明確に決まっている訳ではないので、手の抜き方がライダー毎に異なり、レースの流れに影響してしまうこともあります。
転倒したバイクがかたづけられてコースが安全になりしだいイエローフラッグは納められます。
レースが問題なく進められるように、マーシャルの皆さんがスゴい勢いで転倒したバイクに駆け寄り、一生懸命片付けてくれます。感謝感謝ですね。
レッドクロス
レッドクロスは『雨が降り出した』を意味します。
ライダー達は、雨の中で、どこまで速度を落とさずに走れるか、ガマン比べを始めることになります。
サーキットは意外と広いので、コースの一部だけ雨が降っていることなどもあります。
すぐに雨が止んでしまうのか、降り続けてバイクを乗り換えることになるのか分かりませんから、とにかくできるだけ速度を落とさずに走り続けることになります。
濡れた路面をスリックタイヤ(溝の無いタイヤ)で走行する様子が見られるのはあまり無いですから、レアな瞬間と言えると思いますが、見ているだけでホントにヒヤヒヤします。
誰かが独走して「勝敗は決まってしまったかな」というときに、レッドクロスが出ると、見ている方にも一気に緊張感が高まります。
ホワイトフラッグ(白旗;シロハタ)
ホワイトフラッグは『レインレース=バイクの乗り換えOK』を意味します。
先ほどのレッドクロスは雨を知らせるだけでしたが、ホワイトフラッグが出ると、完全にレースの展開が変わります。
ホワイトフラッグが出ると、通常は、雨用の溝付きタイヤ(レインタイヤ)を付けたバイクに乗り換える為に、ライダー達はピットインします。
でも、駆け引きのポイントは、『乗り換えても、乗り換えなくても良いよ』っていうところです。
もしかすると、雨が止んでしまって、レインタイヤより通常の溝無しタイヤ(スリックタイヤ)の方が、有利になってしまったりします。
一般的には下位を走行するライダーは早くレインタイヤに変えて、上位に追いつこうとする作戦をとり、トップグループはスリックタイヤのまま逃げ切る作戦をとります。
レース中にホワイトフラッグが出された場合は、バイク乗換えの駆け引きが見所になります。
実際、大逆転するようなレースもあります。
そしてそして~
もうひとつ、バイクの乗り換えシーンも見所です。
マルク・マルケス選手がカッコ良いんです。
でも、ヒジすりみたいに流行らないですね。難しいのかな。
マルク・マルケス選手のバイクの飛び乗り動画をどうぞ、
グリーンフラッグ
グリーンフラッグは『コース走行OK』を意味します。
FPなどのセッション時間がスタートしてコースに出られるようになったときや、
ウォームアップ走行が開始されるとき、
イエローフラッグの走行制限が終わったときなど、
とにかく、コースを走って良い状態になったときにグリーンフラッグが出されます。
ブルーフラッグ(青旗;アオハタ)
ブルーフラッグは『じっとしてて』を意味します。
後ろから、速いバイクが迫ってきて、「抜かれるまでじっとしてないと危ない状況」だということを知らせます。
最近は周回遅れになるライダーがいないので、決勝レース中はなかなか見かけません。
FPでスロー走行しているときにはけっこう出されてます。
オイルフラッグ
オイルフラッグは『コース上になんか有る』を意味します。
レース中に、コース上にオイルなどのトラブルがあるときに出されます。
オイルフラッグを見たライダー達は、どこにトラブルがあるのか探すために、急にキョロキョロしながら走行し始めます。
ただ、オイルフラッグという名前ですが、コース上にオイルがある場合には、すぐにレッドフラッグが出され、レースを中断する場合が多いです。
オイルがある路面を走るなんて危険すぎますので。
ですので、『ほとんどレースに関係しないような場所に小さい部品が落ちている』とか、そんなときしかオイルフラッグは出されませんので、意外とレアな旗です。
オイルフラッグを見かけたときは得した気分を味わいましょう。
ブラックフラッグ(黒旗;クロハタ)
ブラックフラッグは『あなたピットインして!』を意味します。
ブラックフラッグは、ゼッケン番号と一緒に出されます。
ゼッケンを示されたライダーはピットインしなければいけません。
出される理由は、バイクに何かしらの問題があって危険な場合や、失格の場合などです。
オレンジディスク(オレンジボール)
オレンジディスクは『あなたすぐにコース外に出て!!』を意味します。
オレンジディスクもブラックフラッグと同じように、ゼッケンと一緒に出されます。
ゼッケンを示されたライダーは、すぐにコース外にバイクを出して停止しなければいけません。
ブラックフラッグよりも緊急性が高い状況です。
バイクからオイルが漏れていてコースを汚してしまうような場合です。
おまけ
レース後に使われるフラッグも、とっても良いものです。
ということで、ちょっと紹介します。
素晴らしいレースを見せてくれたライダー達に感謝!
優勝ライダーがフラッグを担いでウイニングラン
(以前は出身国のフラッグを使うことが多かったです。)
観客の応援フラッグ
まとめ
フラッグは全部で10種類
- チェッカーフラッグは『終了』
- レッドフラッグは『中断』
- イエローフラッグは『注意』
- レッドクロスは『雨が降り出した』
- ホワイトフラッグは『レインレース=バイクの乗り換えOK』
- グリーンフラッグは『コース走行OK』
- ブルーフラッグは『じっとしてて』
- オイルフラッグは『コース上になんか有る』
- ブラックフラッグは『あなたピットインして!』
- オレンジディスクは『あなたすぐにコース外に出て!!』
さあ、いかがだったでしょうか。
フラッグの意味はもちろんですが、
それをライダー達がどう受け止め、レースにどんな影響があるのかが分かると、更にMotoGPが楽しめると思います。
そして忘れちゃあいけないのが、フラッグを振ってくれている人たちですね。
コースのスタッフであったり、観客であったり、MotoGPが楽しいのもそんなみなさんのおかげです。
ますます、MotoGPを楽しんでいきましょう。
ってな事で、
それでは、
Have a nice MotoGP!
~最後に~
お気軽にコメントなどいただけるとうれしいです。
扱ってほしいテーマなどがありましたら、ぜひ、教えて下さい。
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