マーベリック・ビニャーレス#12選手が、なんだかとっても話題になってますね。
そうなんです。最初は『先週のレースで不規則な操作をしたから欠場』ってことで、なんだか全然分かりませんでしたが、少しずつ状況が見えてきました。
ウェルカム!
管理人のMoto次郎です。
MotoGP2021年シーズンの後半戦が始まって、ヴァレンティーノ・ロッシ#46選手の引退が発表され、また歴史的なシーズンになる様相となってきていますが、そんな中、また新たな事件が発生しています。
第11戦オーストリアGPが始まる木曜(8/12)に急遽、マーベリック・ビニャーレス#12選手が欠場することが発表されました。
欠場の理由が、『先週のレースで不規則な操作をしたから』
『ライダーの操作がバイクや周囲にも危険をもたらす可能性がある』
と、ヤマハが判断したとのことでしたが、???
なんとなく、『マーベリック・ビニャーレス#12選手が悪いことをして、チーム(ヤマハ)が出場させられないと判断したんだろうな』と、そんな感じでしたが、その後、続報が次々と出てきまして、少しずつ状況が見えてきました。
この一流のプロフェッショナルの集団の中でそんなことがあるの!?という感じで業界・関係者が騒然としていますが、なんと、過去にも同じような事件があったみたいです。
これは、歴史に残る事件になるのは確実!
話のネタとして状況を把握しておきましょう。笑
ってなことで、
今日は、マーベリック・ビニャーレス#12選手が突然レースを欠場した件について、ご紹介したいと思います。
速報でお伝えしましていますので、2021年8月14日時点の情報ということで、ご了承をお願い致します。その後、新たな事実が判明する可能性もありますので。
マーベリック・ビニャーレス#12選手について
まずは、事件の当事者であるマーベリック・ビニャーレス#12選手について、簡単におさらいしておきましょう。
芸能界一のバイクマニア・チュートリアルの福田充徳さんも推している人気ライダーです。
マーベリック・ビニャーレス #12 スペイン出身 26歳(1995年~) 妻子持ち
モンスターエナジー・ヤマハ・MotoGP所属 ←ヤマハのトップチーム
MotoGPクラス 参戦7年目
ヤマハのトップチームに所属して5年目、毎年チャンピオン候補とされる、まぎれもない超一流ライダーです。
個人的には、2020年第7戦/8戦のミサノでみせてくれた連続レコード更新での連続PPがとっても印象に残っています。
今年2021年シーズンは、3月にお嬢さんが誕生してバイクに『NINA』なんてステッカーを貼ってみたり、ピンク色のグローブを使ってみたり、しかも、開幕戦で優勝するなど、当初は浮かれている様子が伝えられていました。
ただ、そこから徐々に調子を落としてきて、最後尾フィニッシュするなど、最近はチグハグな状況に。
そして、6月には、突如ヤマハから離脱することが発表されました。
来シーズンまで継続契約が決まっていたにも関わらず、自分から契約を破棄したようです。
バイクが改善されないことに不満が高まったとのこと。
真相は分かりませんが、生ける伝説 ヴァレンティーノ・ロッシ#46選手がチームから移籍し、やっと自分の時代だと思ったら、今度は新しいチームメイト 若き新星 ファビオ・クアルタラロ#20選手が絶好調で年間ランキングトップ!
『いつになってもチーム内でエース扱いしてもらえない』そんなストレスがあったのかもしれません。
第11戦オーストリアGP出場停止事件の経緯
マーベリック・ビニャーレス#12選手は、ヤマハの対応に不満があるとして、来年2022年シーズンまでの契約をあえて破棄して、今期2021年シーズン限りでヤマハから離脱することを決定したと伝えられていました。来期の移籍先なども未発表。
そんな状況の中で、今回の出場停止事件が発生しました。
第一報はこちら。
第11戦オーストリアGPのレースウィークがスタートする木曜日(8/12)に急遽、欠場が発表されました。
欠場理由が、『先週のレースで不規則な操作をしたから』
『その操作がバイクや周囲にも危険をもたらす可能性がある』
と、ヤマハが判断したとのことでしたが、何が起こったのかさっぱり分かりませんでした。
その後、徐々に状況が判明してきました。
まずは、その問題となった『不規則な操作』の動画をどうぞ。
前戦第10戦スティリアGPのレース終了時、ピットロードでの状況です。
確かに、意味もなく、エンジンを『空ぶかし』していますね。
これだけでは良く分からないと思いいますので、この動画に至るまでの経緯を整理します。
第10戦スティリアGP
マーベリック・ビニャーレス#12選手は、9番グリッドからスタート。
レースは順調にスタートをしましたが、3周目で他の選手のバイクが転倒/接触/コース上で炎上するアクシデントが発生し、レースは一時中断しました。
(この事故にはマーベリック・ビニャーレス#12選手は全く関係していません)
(この炎上事故も映像的にはなかなかショッキングでした)
コース清掃が行われた後、レース再開。
ですが、なぜか、スタート直前に、マーベリック・ビニャーレス#12選手のバイクが、コース上でエンジンストップしてしまうというアクシデント。
そのアクシデントによって、一人だけピットレーンからのスタートになってしまいました。
ピットスタートとなれば、他のライダーたちがスタートし1コーナーを通過した後、やっとスタートですから、トップ争いは遥か先に、という状況になります。
このアクシデントで上位入賞の可能性は無くなってしまいました。
この時点で心が折れてしまっていたのかもしれません。
更に、エンジンストップとの関連は分かりませんが、
マーベリック・ビニャーレス#12が言うには、レース中断中に、「エンジンには触らないでほしい」と言ったにも関わらず、クラッチ交換などの作業がなされていたようです。
そのようなアクシデントの後、ピットレーンスタートから、レースの展開とは全く関係のなく最後尾を走行するレースとなりました。しかもロングラップペナルティまで受けてしまって。
そして、レース終了時に、ゴールラインを通過せず、なぜかピットロードへ。
マーベリック・ビニャーレス#12選手が言うには、「ダッシュボードにピットへ戻るよう指示が出ていた」とのことです。
そして、そのときのピットインの状況が先程の動画です。
MotoGP公式サイトがわざわざこのような動画を上げていることからも事の異常さが伝わってきます。
マーベリック・ビニャーレス#12選手の、この『不規則な操作』に対し、バイク(エンジン)に重大なダメージを与え、他のライダー達にも危険をもたらすという理由で、ヤマハがマーベリック・ビニャーレス#12選手に対して、出場停止処分を与えました。
MotoGP運営側による判断ではなく、ヤマハの判断です。
以上が、今回の事件の経緯です。
ただ、動画の中の操作(2回の空ぶかし)だけでは、なんだかヤマハの判断が厳しすぎるような気がします。
確かに、無理にエンジンの回転数を上げれば、故障(エンジンブロー)の原因になりますし、コース上でそんなことになれば、オイルを撒き散らしてしまうなど、他のライダー達に危険をもたらす可能性もあります。
ちなみに『レブらせる』とは、レブリミット(回転数の上限)を超えて、エンジンを高回転な状態にすることです。
動画の中の空ぶかしも、不要な操作ですし、やるべきではない操作であることは事実ですが、エンジンテストでこのぐらいは有るでしょうし、エンジン回転数の上限はECUで設定されてますので、このぐらいの空ぶかしで、そんなに重大事態になるとは思えないです。
推測ですが、恐らくピットロードに入る前から何かしらの異常な操作が有ったと考えられます。高速走行中にローギアに入れてエンジン回転数を無理やり上げるとか、コース上でそんな操作をしていたのではないかと。もしくは今回が初めてではなく、既に疑われていたとか。
(海外のサイトではデータが公開されているようですが、現時点見つけられず、、、)
そして、以降のレースには、もう出場できないかも、なんてウワサも出てきています。
契約の早期終了など、そもそも関係は悪化していたにしても、やっぱり、ピットロードの空ぶかしだけではない、もっと悪質な行為が有ったんだろうなと勘ぐってしまいます。
この事件は、当分の間、収束しないでしょう。
続報が予想されます。
2021年8月15日 追加記事
マーベリック・ビニャーレス#12選手 ご本人から謝罪の発表がありました。
「イライラしていた」とのことです。
2021年8月16日 追加記事
来期2022年シーズンはアプリリアから参戦することになりました。
2021年8月19日 追加記事
次戦のイギリスGPも出場停止が継続されるようです。
2021年8月20日 追加記事
シーズン中にも関わらず、異例の契約解除となったようです。これでこの事件も収束でしょうか。
2021年8月21日 追加記事
今期中にアプリリアから出場するという話も出てきました。
2021年8月28日 追加記事
ヤマハとの契約解除から1ヶ月もたたないうちに、アプリリアでのテストを開始!
2021年9月3日 追加記事
第10戦スティリアGPでの事件から、わずか中2戦、第13戦アラゴンGPからアプリリア機での参戦が発表されました。
2021年9月13日 追加記事
第13戦アラゴンGPにアプリリアから参戦し、19位フィニッシュとなりました。
いきなり活躍してしまうようなサプライズは有りませんでした。
とりあえず、この件は、これでクローズですね。
代わりに、ロレンツォ・サバドーリ#32選手がテストライダーに逆戻りしてしまいました。シーズン前も直前まで参戦が決まらなかったり、貧乏くじを引きやすいタイプなのかもしれません。
原田哲也さんも本件についてコメントされています。
「契約解消して新天地を求めるのは良いこと」との事で、原田さんに言われたら納得せざるを得ないのですが、さすがに今回はヤマハとの決裂のしかたが最悪でしたよね。
「単にチーム体制に納得がいかないから契約解消する」ということであれば良かったと思うのですが。
ただ、「人間くさいドラマ」というところにはとっても共感してしまいます。
おまけ
上のリンク記事の中に情報がありましたが、過去にも同じような事件が有ったんですね。
私が知らないだけで、もしかしてローカルレースとかでは良くあるのでしょうか。
1993年ジョン・コシンスキーさん スズキの250cc時代
懐かしい名前が出てきて当時を思い出してしまいました。
まとめ
- マーベリック・ビニャーレス#12選手が、第11スティリアGPに出場停止処分
- ヤマハ判断の処分理由は、前レースでバイクを故障させようとしたこと
- マーベリック・ビニャーレス#12選手の今後は??
こういう事件は、話題としては面白いのでしょうけど、なんかがっかりですよね。
世界の超一流が集まるMotoGPですから。
こういうのも含めた人間ドラマがMotoGPって考え方もありますけども。
更に、バイク好きとしては、バイクをわざと壊す行為っていうのは、受け入れがたいです。
しかもメカニックや開発者の情熱が詰まった世界最高峰のバイクです。
『負けず嫌いな26歳の若者の一時の過ち』でしょうか。
この事件をきっかけに精神的にも大きく成長して復帰し、この事件が後に美談となることを期待しましょう。
ってな事で、
それでは、
Have a nice MotoGP!
~最後に~
お気軽にコメントなどいただけるとうれしいです。
扱ってほしいテーマなどがありましたら、ぜひ、教えて下さい。
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