最近、新しい発見をしました。
ドゥカティのライダーって、スタートが得意ですよね。
それは、話題の『ホールショットデバイス』の効果ですね。
最近のスタートは、ライダーのテクニックよりもバイクメーカーの技術力の勝負になっているようです。
ウェルカム!
管理人のMoto次郎です。
2021年シーズンの開幕戦、いきなりドゥカティのライダーたちのスタートには驚きましたね。
スタートしていきなり、上位4人がドゥカティになってしまいました。
ホルヘ・マルティン選手なんて、14番グリッドから4番手まで余裕のジャンプアップです。
イン側をまさにロケットのように加速していくのが分かりましたか。
このロケットスタートを実現しているのが、『ホールショットデバイス』と呼ばれる、新デバイスです。
他のバイクメーカーも続々と投入してきて、スタート合戦が、今、最も熱いブームです。
一時期は、ウイングレットを代表に空力デバイスが話題となっていましたが、今1番キテるのは、まちがいなく『ホールショットデバイス』です。
ってなことで、
今日は、ロケットスタートを連発する『ホールショットデバイス』についてご紹介します。
ちなみに、ライドハイトデバイスについては、こちらをどうぞ。
MotoGPにおけるスターティングデバイスの経緯
まずは、「スタートってそんなに難しいの」って思われた方、
この動画を見ていただけると、
スタートするだけでも結構難しいんだなという雰囲気が分かっていただけると思います。
レースでは絶対に失敗したくないスタートをサポートしてくれ機能ってやっぱり、ライダー達にとってはありがたい存在であることが感じていただけるのではないかと。
中上貴晶選手、ホイルスピンしまくっています。
他のライダー達もなんかバタバタしてます。
1:00~あたりから、スタート練習の映像が始まります。
さて、話を戻しまして、
レースのスタートをアシストする機能は、以前から存在し、主にエンジンをソフト的にコントロールするのがメインで、ローンチコントールと言われることが多かったように思います。
元々、レースのスタートはライダー勝負の面が強く、腕の見せ所という感じで、
すでに現役引退してしまいましたがダニ・ペドロサさんなんて、いっつもロケットスタートでジャンプアップしてて、予選の結果なんてあんまり関係ないような感じでした。
予選の結果よりもスタートが上手く決まるかどうかの方が、レース結果に影響してたような感じがするほど。
その内、
ソフトウェア(ECU)でエンジンの緻密なコントロールができるようになってくると、
だんだんと、ライダーのテクニックよりも、バイクのセッティングのウェイトが大きくなってきて、トータルではホンダがかなり有利な感じになってました。
その後、レースレギュレーションの変化によって、共通ECUを使うようになると、
エンジン制御のレベルが下がって、また少しライダー勝負の傾向になってきて、
これはこれで面白かったですね。
ホルヘ・ロレンソさんが強かった印象があります。
そこから、また進化が進み、
ECUでのエンジン制御に加えて、
サスペンションを機械的に動作させる機能が導入され、
これが、今現在、『ホールショットデバイス』といわれているものです。
ですので、『ホールショットデバイス』は、
スターティングデバイスの一部の機能という感じですね。
そして、この『ホールショットデバイス』は、ドゥカティが最初にMotoGPバイクに導入して、今は全部のバイクメーカーが導入しています。
ただ、他のバイクメーカーも開発を進めているものの、今の所、ドゥカティが一歩抜き出ている感じで、ドゥカティライダー達のロケットスタートがとても目立っています。
現在のホールショットデバイス
『ホールショットデバイス』って具体的にはどんなことをしているのかというと、サスペンションを短い状態に『機械的に』固定しています。ソフト的ってところではないところがポイントです。
『ホールショットデバイス』の動作が分かる動画を見てみて下さい。
特に、バイクの後ろが、グッと下がる様子が分かると思います。
なんか、
ドラッグレース用のバイクみたいな形になりますよね。
重心が下る効果が大きいのか、ウィリーしにくくなって、リアタイヤに荷重がかかりやすくなるのだとはおもいますが、狙い所はよく分かりません。
なんとなく、低い体勢でスタートした方が速そうな感じはするかなーと。
陸上競技の短距離走のスタートなんかも同じ様な雰囲気ですし。
そして、
MotoGP公式サイトでも、デバイスが解説されています。
英語なんですが、画像だけでも面白いので、是非。
(2021年10月19追加情報)
新たにMotoGP公式サイトに3D グラフィックの動画が公開されました。
ちなみに、サスペンションを固定するMotoGPと同じ方式の『ホールショットデバイス』は、
オフロードバイクでは過去から使われていたようです。
まとめ
- ドゥカティ勢のロケットスタートの秘訣は、ホールショットデバイス
- ホールショットデバイスとは、サスペンションを機械的に固定する新機構
- ホールショットデバイスが作動すると、ドラッグレーサーみたいな低い姿勢に変化
- 他のバイクメーカーも誠意開発中、いつまで、ドゥカティ優位が続く?!
他メーカーも開発担当の人は、必死になって仕事していることでしょう。
いつまで、ドゥカティの優位性もいつまで続くことか。
今年4戦目のスペインGPでもドゥカティのジャック・ミラー選手が、3番グリッドからロケットスタート決めて、ホールショットを取っていました。
名実ともに、『ホールショットデバイス』という感じです。
ライダー同士の勝負・人間ドラマに加えて、新しい技術で楽しませてくれるMotoGPから、ますます目が離せないですね。
特にドゥカティは、どんどん新しいメカニズムを導入してくれますから、要注目です。
ってな事で、
それでは、
Have a nice MotoGP!
~最後に~
お気軽にコメントなどいただけるとうれしいです。
扱ってほしいテーマなどがありましたら、ぜひ、教えて下さい。
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