ウェルカム!
管理人のMoto次郎です。
『15年後には、全部、電動バイクになっちゃう???!』
なんと、
EUでは、2030年頃を目処に、ガソリン車の新車販売が禁止になります。
そして、日本でも、東京都の小池知事が、4輪車は2030年頃、2輪車は2035年頃を、期限にするような意見を表明しています。
最近、大寒波が到来で、数千台の車が大雪で立ち往生していると言ったニュースが報じられていますね。
また、たまたま雪の影響が少ない地域に住んでいる私Moto次郎ですが、台風シーズンには結構、怖い思いをしました。
そんなこんなは、『全部、地球温暖化の影響だ』と言われ、
『温暖化の対策として、二酸化炭素などの温室効果ガスを実質ゼロにする』と、
『そのためには、4輪車も2輪車も、電動車に!』という、脈絡です。
2輪車の電動化の期限を、2035年と考えると、約15年後です。
まだ15年もあるんですね。
んっ?
確かに、15年”も”、ですね。
ちょっと過剰反応しすぎたかもしれません。
15年後がどんな世界になっているかなんて想像しにくいですよね。
ところでところで、
MotoGPの世界でも、電動バイクのレースが始まっているのを、ご存知でしょうか。
MotoE です。
MotoE公式webサイト
私Moto次郎は、MotoEの存在は知っていたのですが、これまであまり気にしてきませんでした。
ですが、今回のガソリン車が販売禁止になるニュースを見て、改めて興味が湧いてきまして、MotoEについて、いろいろ調べてみました。
そして、調べてみたところ、びっくり!
何にびっくりしたって、それは、
びっくりするぐらい、情報が無いww
ってな事で、
今日は、電動バイクの世界最高峰 MotoE について、ご紹介します。
”調べきれてない感”いっぱいですが、ご容赦下さい。
もし、詳しい情報源をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えていただけると嬉しいです。
今回使った情報ソースサイトは、一番下にまとめて貼付けしますので、ご参考にして下さい。
電動バイクの世界最高峰 MotoE ワールドカップ
MotoEの概要
電動バイクの世界最高であるMotoEの世界選手権は、
正式名称 FIM Enel MotoE World Cup となっています。
”FIM”は、国際モーターサイクリズム連盟 でMotoGPと同じ活動団体です。
”Enel”は、イタリアの大手電力会社・エネルギー会社 で、冠スポンサー会社です。
出資するだけでなく、充電設備など技術的なサポートも担っています。
MotoEは、2019年にスタートしていまして、来期2021年シーズンで3年目という、まだまだ歴史の浅い選手権大会です。
MotoGPをマネージメントしているドルナスポーツからは、MotoEシリーズに開催について、電動車についての技術開発の促進が目的として語られています。
エンジンと共にMotoGPが無くなったりしないよう準備を進めてくれる というのは私たちにとってもありがたいことですよね。
MotoE バイクについて
MotoEでは、もちろん、モーターとバッテリーを使った電動バイクが使われます。
バイクはこれです!
メーカー;Energica Motor Company(エネルジカ)(イタリアの電動バイクメーカー)
モデル名;『Energica Ego Corsa(エネルジカ・エゴ・コルセ)』
充電設備サプライヤー;エネル(冠スポンサー)
データー収集システム;デロルト(イタリアの自動車部品メーカー)
タイヤサプライヤー;ミシュラン(MotoGPクラスと同じ)
ブレーキシステム;ブレンボ
サスペンション;オーリンズ
ホイール;マルケジーニ
変速装置(トランスミッション)は、ありません。
バイクや充電設備は、全チーム・ライダーが同じモノを使用します。
調整範囲は、サスペンションやギヤ比ぐらいしか無いようです。
バイクのSPECはそのような感じですが、
やっぱり気になるのは、
『電動バイク』って速いの?ということですよね。
ということで、
MotoGPの他のクラスと馬力などを比較してみました。
ただ、この表は、私Moto次郎が、いろいろなソースからの情報をツギハギしていますので、その点、悪しからずご了承下さい。
そもそもプロトタイプバイクの馬力なんて、諸説有り有りですので。
MotoE | MotoGP | Moto2 | Moto3 | スズキGSX-R1000R (市販車) | |
馬力 | 147馬力 | 240馬力 | 133馬力 | 60馬力 | 197馬力 |
最高速 | 250km | 350km | 300km | 220km | 280km |
トルク | 200N・m | 120N・m | 80N・m | 35N・m | 117N・m |
重量 | 260kg (バイクだけ) | 157kg (バイクだけ) | 217kg (ライダー含) | 152kg (ライダー含) | 203kg (バイクだけ) |
重量/馬力 | 1.8kg/馬力 | 0.7kg/馬力 | 1.6kg/馬力 | 2.5kg/馬力 | 1.0kg/馬力 |
数字だけを比較すると、MotoEのバイクは、Moto2と同じぐらいの運動性能なのかなと想像できます。
特に、重量/馬力(パワーウエイトレシオ)の観点で。
サーキットタイムもMoto2と同程度のようです。
ただ、バランス的に突出しているのは、トルク200N・mと、重量260kgですね。
メチャクチャ重たいバイクが、低回転からすごいトルクで加速していくという、タイヤにメチャクチャ厳しそうだなと想像できます。ブレーキにも厳しそうですね。
ライダー達も、従来のバイクとの最も大きな違いとして『車体が重たい』ということをコメントしています。もう一つは、当たり前ですが、『エンジンの音がしない』こと。
でも、レースは、15分ぐらいで終了するようなので、タイヤもブレーキもなんとか性能がキープできるのだと思われます。
ちなみに、レース時間は、バッテリーの都合で、全開で走りきれるよう短時間になっています。
バッテリーを増やすと車体が重くなりますから、そのバランスの範囲ということだと思われます。
つまり、ものすごい、スプリントなレースですね。
陸上競技で言うと、
ゴッツイ選手が全力で走り切る200m走ぐらいの感じなのかなと。
15分だと、ちょっと短時間過ぎて、駆け引きなどの要素がちょっと物足りなかなとも思いますが、今後、バッテリーの開発が進めば、また変わって来るんだろうなと想像できます。
ちなみにちなみに~
上記の比較表に、スズキの市販車であるGSX-R1000Rを記載しています。
2020年シーズンMotoGPチャンピオンを獲得したスズキが市販している、公道を走れるバイクです。
重量/馬力が1.0kg/馬力!
レース専用バイクと比較するとその凄さが分かりますね。
MotoEのレース開催実績・開催予定
MotoEのレースは、ヨーロッパのサーキットだけですが、
MotoGP/Moto2/Moto3と併催される形で行われています。
MotoGPの観戦に行けば、MotoEも見られることになりますが、残念ながら、まだ、日本での開催は予定されていません。
これまでのレース数、来期2021年の予定は、
- 2019年 4大会 6レース (2レース行った大会が、2大会 ということです)
- 2020年 3大会 7レース (コロナウィルスの影響で5大会7レース予定から縮小)
- 2021年 6大会 7レース (2020年11月11日発表)
2021年で3年目のシーズンを迎えます。
2021年のレースが予定通りに開催できるよう、コロナウイルスの収束を祈りましょう。
レーススケジュールは下記のようになっています。
◯2021年シーズン MotoE レーススケジュール(2020年11月11日発表)
6大会7レースが予定されています。
グランプリ | サーキット | 決勝レース日 |
スペイン | ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエト | 5月2日 |
フランス | ル・マン-ブガッティ・サーキット | 5月16日 |
カタルーニャ | カタロニア・サーキット | 6月6日 |
オランダ | TT・サーキット・アッセン | 6月27日 |
オーストリア | レッドブル・リンク | 8月15日 |
サンマリノ | ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ | 9月18日 |
サンマリノ | ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ | 9月19日 |
MotoE 参戦チーム・参戦ライダー
何と、2021年シーズンのエントリーは、まだ発表されていませんでした。(2021年1月8日時点)
ということで、2020年のエントリーリストから、元MotoGPライダーや、MotoGP関係のチームを抜粋してリストにしましたので、ご参考下さい。
2020年シーズンは、12チームから18名のライダーがエントリーしていました。
MotoGPを引退したライダーの走りが、見られるのは嬉しいですし、
また、MotoGPの老舗チームも参加してますから、今後のレベルアップも期待できますね。
◯2020年シーズン MotoE エントリーリスト(2020年2月11日発表)
No | Rider | Team | MotoGPとの関係 |
5 | アレックス・デ・アンジェリス | オクト・プラマックMotoE | 元MotoGPライダー |
7 | ニッコロ・カネパ | LCR Eチーム | 元MotoGPライダー MotoGPクラス参戦チーム |
11 | マッテオ・フェラーリ | トレンティーノ・グレシーニMotoE | MotoGPクラス参戦チーム |
35 | ルーカス・トゥロヴィッチ | テック3・Eレーシング | MotoGPクラス参戦チーム |
38 | ブラッドリー・スミス | ワン・エナジー・レーシング | 元MotoGPライダー |
51 | エリック・グラナド | アビンティア・エスポンソラーマ・レーシング | MotoGPクラス参戦チーム |
ちなみにちなみに~
2019年の開催前のテストでは、
マックス・ビアッジや、コーリン・エドワーズなど、懐かしいライダー達も「エゴ・コルセ」を走らせています。
火事が発生してます
2019年3月のシーズン開幕前の公式テストで、火災が発生しました。
テストの日の深夜にEパドックで出火したとのことで、けが人はいませんでしたが、すべてのバイクと機材がほとんど焼失し、5月の開幕戦が見送られる事態となりました。
また、その後のレース日にも充電中のバイクから出火しました。
消防スタッフの対応で大事には至らず、レースへの影響はなかったものの、なんか怖いですね。
ただ、2020年シーズンには、そのような事態は発生しませんでしたから、そういった面でも技術開発が進んでいるんだろうなと想像できます。
まとめ
MotoEって、
・電動バイクの世界最高峰選手権シリーズで、MotoGP大会と併催される
・2019年に始まり、2021年で3年目。
・2021年シーズンは6大会7レースが開催予定
・バイクは、イタリアのエネルジカ社のエゴ・コルセを全ライダーが使用
エンジン音がしないことと、重量が重いことが、エンジンのバイクとの一番の違い
・レースは、15分で完走の超超スプリントレース(バッテリーの都合)
・2021年エントリーリストは未発表。これまでは元MotoGPライダーやMotoGPチームが参戦
・火事に注意!
さてさて、今回は電動バイクを使ったMotoEについて、ご紹介しました。
ホンットに、まとまった情報源が無かったのですが、
情報が無い無いと言うわりに、とっても長文になってしまいました。
まだまだ、技術開発が主目的で、プロモーションに力を入れていないということなんでしょうね~
公式サイトすら、あのような感じですし、
元々『今後3年で、競争力のあるレースとして発展させる』と言われていましたから、
2022年シーズンからが、本番ってことなのかもしれませんね。
でも、結局のところ、電動バイクのレースって面白いんですか?
それが一番大事ですよね。
実物を見ていないので、想像の部分が大きいのですが、
私Moto次郎がレース映像を見てみた感じでは、レース時間が短すぎる点が一番気になりました。
時間が短すぎて、タイヤを温存するとかの駆け引きや、ジリジリ追い上げて逆転みたいな要素が少ないかなと思いました。
『面白いのか』と端的に聞かれると、『今後の技術開発に期待』という回答かなと。
Youtubeなどでも、レース映像を見ることができますので、
是非みなさんも、見てみて下さいね。
また、エンジン音(排気音)が無いというのは、やっぱり寂しいなと感じます。
なんとなく感じる『ラジコン感』とでも申しましょうか。
仮に、将来、MotoGPクラスと音以外の要素で全く同じレースができるようになったとして、電動バイクに対して、MotoGPと同じ様に興味がもてるのだろうかという心配はあります。
でも、2ストロークエンジンから、4ストロークエンジンに変わるときも同じような心配をしていました。
きっと、将来は、電動バイクのレースを楽しみつつ、エンジンバイクのレースを懐かしく思うんだろうなと。
技術開発に期待しつつ、
私自身は、もっと電動バイクの面白さが伝えられるよう、精進したいなと思います。
ってな事で、
それでは、
Have a nice MotoGP!
~最後に~
お気軽にコメントなどいただけるとうれしいです。
扱ってほしいテーマなどがありましたら、ぜひ、教えて下さい。
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